RETRO少年の懐古録

地下ブロガー

【備忘録】執念の仮面浪人

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 仮面浪人……

 俗に、大学の籍を保持しつつ、別大学に入り直すために受験勉強に勤しむことを言う。

 

 俺も、やった経験がある。

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〇2017年3月

 地獄だった。

 高校を卒業したが、浪人の選択肢を取りたくはなく、かと言って行きたい大学も受かっていない。

 高2の時に自分を虐めていた側の人間が、東大に進学したと聞き、眠れないほどに嫌な思いをした。

 苦しい・辛いを通り越し、最早痛かった。

 現実逃避以外に何もしていない、地獄絵図だった。

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〇2017年4月~7月

 大学入試に失敗し、浪人もしたくなかった俺は、しぶしぶセンター利用で受かっていた私大に進学を決めた。

 

 入学手続き、住居の下見、住居選択、住居契約、家具の購入、全て親が主導権を握った。

 振り返ると、俺の親は過保護な毒親だった。

 大学に進学してはいけなかった。

 

 入学式の日は、ピクリとも笑えなかった。

 ここで4年間やっていくという事実を飲み込めない、受け入れられないまま、上半期が過ぎる。

 

 連日、針のようなストレスが、自身を蝕み、とうとう、浪人はやりたくないという自身のポリシーが崩壊し、仮面浪人に踏み切った。

 

 編入学と言う選択肢もあったが、編入はそもそも、大学を卒業した人間か、あるいは専門学校・実務経験等でその学問分野の基盤を持った人間が学士を得るためのルートであり、学部生に開かれた門ではない。

 だから、当時の俺の内情を振り返ると、仮面浪人をする以外に自身を保つ方法が無かったと思う。

 

 6月頃、仮面浪人を決め、授業の合間を縫って、情報収集・受験勉強に勤しんだ。

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〇2017年7月~9月

 夏休み中は実家に帰って宅浪し、2度、オープンキャンパスに行って士気を高め、模試を受験した。

 

 だが、全く成績は上がっていない。

 はっきり言って現役時代以上に落ちこぼれていた。

 そして、その事実を受け入れられず、隠した。

 

 最悪だ。

 最悪だ。

 最悪だ。

 

 勉強が作業になっていたのである。

 勉強をする振りをしているだけで、一切身になっていないのである。

 

 それでも、月1度ぐらいのペースで模試には行き続けた。

 本人は、れっきとした浪人生のつもりだったのだろう。

 はっきり言って、ただの引きこもりだった。

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〇2017年10月~12月

 大学の秋学期が開講。

 だが、俺は授業を受講しなかった。

 履修登録もしなかった。

 

 しかし、無履修届を出さなかったせいで、担当教員、両親に連絡が行き、俺は大目玉を食らった。

 だが、俺は逆に両親へ怒鳴り返した記憶がある。

 

 この生きづらさは、両親のせい。

 それは今でも否定しない。

 

 休学をするなり、履修登録をした上でバックレるなり、方法はあった。

 このあやふやな選択のせいで、100万近い学費を無駄にしたことになる。

 

 当時の精神状態を顧みると、やはり病名のあるものだったと思う。

 本音を言えば、当時の俺を絞め殺してやりたい。 

 

 週6で大学の図書館に赴き、勉強をした。

 模試にも行った。

 だが、受験生の振りをして自身を保っているだけで、内実はただのプータローだった。

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〇2018年1月:センター試験

 センターは、現役時代同様の5割5分。

 はっきり言ってまともな人間の取る点数じゃない。

 

 大学に行くより、精神科に行くべきだったのではないかと、強く当時の俺を卑下する。

 当時の俺を卑下するどころか、あきれてものが言えない。

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〇2018年2~3月:滑り止め&二次試験

・私大1

・私大2

・私大3

・国立1

・国立2

 全敗だった。

 受けるまでも無い。国立に関しては、足切りされなかったのが幸運過ぎる。

 

 また、2017年度と同じ春休みを繰り返した。

 

 BAD ENDLESS END

 

 それでも「あの時の俺のようにならないようにしよう」という思いが、今とこれからの俺を支える柱の一本になっている。

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〇更新記録  

・2024年8月14日記載

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